チャネリング・コンファレンス最終日,エジプトの前世を思い出す

2017年12月4日

一九九二年十二月四日、チャネリング・コンファレンス最終日は午前中にリサ・ロイヤルさんとショーン・ランドールさんのセッションが予定されこれが最後のスケジュールで、私はどちらにも参加せずこの日午前中はずっと自分の客室で休んでいた。その後ホテルの中庭メナ・ガーデンのプールサイドにあったオアシス・レストランでビュッフェスタイルの昼食、コンファレンスの期間中昼食はいつもこのレストランだった。オアシス・レストランは最近改装され新規オープンしていて現在はもうオアシスという名のレストランはなくなっている。プールも現在は噴水のある池に代わり、現在のプールはガーデン側の客室のピラミッド側とは反対のメリディアン・ピラミッド・ホテルのあるカイロ ・アレックス・デザート通り側に移動され今はもうプールで泳ぎながら大ピラミッドを眺めることもできなくなっている。午後は駱駝に乗ってピラミッド・エリアの砂漠にでた。事前にこれはツアー代金に含まれているのでラクダ引きには最後に五ポンドほどのチップを渡すだけでよいと言われる。でも実際にはラクダ引きがしつこくそれ以上のチップを渡すことになった。ツアーメンバーの中には馬に乗った人もいて、この日落馬してそのショックで突然チャネリングが始まってしまったメンバーもいた。日没後にはギザの大スフィンクスへ。私自身は翌日からのオプショナル・ツアーでルクソールに向け出発する予定になっていて、ギザのピラミッド・エリアでの滞在予定最後の夜だった。この夜コンファレンス最後のエジプシャン・ディナーのパーティーはパワープレイス・ツアーの当時の社長トビー・ウェイスさんと親交のあった現地エジプト人ゴーダ・ファイドさんの建物で行われていた。ゴーダ・ファイドさんの建物は大スフィンクスの目の間に建つ四階建てのビルで一階にはパピルスや香水を売っている土産物店トゥリー・オブ・ライフ(Tree of Life Bazaar)があって四階と屋上の一部が宿泊施設のスフィンクス・ゲストハウス(Sphinx Guest House)になっている。この宿のピラミッドビューの客室からはメナハウス・ホテルやメリディアン・ピラミッドなどのあるピラミッド通り側にあるホテルからは眺めることのできない大スフィンクスの他に三大ピラミッドのすべてを一望できてしまい、客室のベッドに寝ころびながらピラミッドエリアの中にいるような感覚も得られてしまうので総合的な景観の評価ではメナハウス・ホテルよりさらに魅力的であると思われる。一九九二年当時はまだスフィンクス・ゲストハウスの名称はなくホテルというよりもレンタルルームのような形でゴーダさんの欧米人の知人などが滞在していてその中にはエドガー・ケイシー財団のヒュー・リン・ケイシー氏やハリウッド女優のシャーリー・マクレーンさんなどもいたようだ。トビー・ウェイスさんはゴーダさんについて「私が知っているただ一人の正直なエジプト人である」とも話していて、私自身もその後ゴーダさんと知り合いになり現在では私の最も親しいエジプト人の一人でもある。彼は長年に渡って大ピラミッド貸切や大スフィンクスへのプライベート入場の手続き代行なども行っていて古くは一九八〇年代にシャーリー・マクレーンさんが大ピラミッド内で一夜を過ごすための手続きのガイドもしているそうだ。他にゴーダさんのところで出される肉料理はすぐ近くのスフィンクス通り沿いにあるピラミッド・レストランから仕入れてきていて、このレストランのチキン・カバブやシシカバブの味はメナハウス・ホテルなどの高級ホテルのレストランで食べる味よりもずっと美味しく感じられ値段はずっと安い。そしてこの店の骨付きラム肉のレアシと呼ばれるメニューは特に私のお気に入りで、このレストランを訪れることは私のその後のエジプト旅行での最高の楽しみのひとつにもなっている。一階のトゥリー・オブ・ライフではエジプト学の研究者ジョン・アンソニー・ウエストさんに偶然会い、握手をしてもらい持っていたクロッキー帖に彼のサインをもらった。この時期のツアー初日に彼が日本人グループのメンバーに大スフィンクスの前で語ってくれたレクチャーの中で「現代人はせいぜい二色に分かれた歯磨き粉を発明し、そして自分達が地上で最も進化した存在であると思い込んでいる愚か者なのだ」という言葉が今でも強く印象に残っていて、グラハム・ハンコックさんは彼と知り合いすぐに彼のファンになってしまったと著書の中で書いているが、私が彼に感じた印象も同様のものだったのだ。その後パーティー会場のスフィンクス・ゲストハウス四階の大広間へ。しかしながらこの時期コンファレンスに参加していた二四〇名のパーティー会場ということもあってすでに満室状態で中に入りきれない状況で、私は他の日本人メンバーの数人といっしょにそのまま屋上へ移動した。屋上にはすでに他にも人がいて、ここでしばらくは音と光のショーで夜空にライトアップされる大スフィンクスと三大ピラミッドを眺めていた。続く...このページはまだ未完了につき加筆修正されます

公開日 2017年12月4日 月曜日

画家の瞑想録 コラム・エッセイ