ギザの大スフィンクスとアトランティスの記録の間(記録のホール)

2017年3月20日

一九九八年夏に起きたちょっとした出来事をきっかけにギザ台地の地下に隠されたとされるアトランティスの記録の間(記録のホール)に強い関心を持ち始めて以来、大スフィンクス正面から日が昇る年二回の春分、秋分(昼夜平分時)は私にとってエジプト、ギザの大スフィンクスを思い起こす日になりつつある。イスラム教徒が世界中のどこに居ても聖地メッカの方向を向き祈りを捧げるように、最近では昼夜平分時が訪れる時間に合わせギザの大スフィンクスの方を向き(日本のいる場合には西向き)瞑想の祈りを捧げることが多くなった。そして以前の春分の時期に私がエジプト、ギザを訪れたことがあるのは西暦二〇〇〇年、二〇〇二年、二〇〇六年の三回で、秋分の時期にエジプト、ギザを訪れたことがあるのは一九九四年、一九九七年、一九九八年、一九九九年、二〇〇五年、二〇〇六年、二〇〇七年、二〇〇九年の八回になる。一九九七年九月にエジプトを訪れた際には現地で出会ったオランダ人画家からイクイノックス(昼夜平分時)の時期は地球外存在とのコンタクトが容易になる時期であるといった話を聞いたことがあり、この時期の滞在中には秋分の日の深夜にラクダに乗って三大ピラミッドの背後に広がる砂漠を訪れ数時間瞑想に入ったことがあった。そして瞑想を終えた後いっしょだったガイドのエジプト人から「空から降りてきたシップを見たか?」と聞かれ、それは私が目を閉じて瞑想に入っていた最中の出来事だったらしく「自分は目を閉じて瞑想に入っていたのでそういったものは見ていないよ」と彼に答えたけれども、彼の話では私が瞑想に入っていた砂漠近くの上空から小さな宇宙船がゆっくりと降りてきて地上付近まで降りてきた次の瞬間にパッと消えてしまったそうだ。 
春の彼岸の中日でもある春分の日はメキシコのテオティワカン遺跡にある太陽のピラミッドを多くの人が訪れることが知られているけれども、春分の日はクフ王の大ピラミッド内にも多くの瞑想者を見かける日でもあり、この日に合わせてクフ王の大ピラミッドの貸切申請を行うグループも多く、去年は女優の宮崎ますみさんがゲストで参加していたツアーグループも春分の日に貸切のプライベート入場で大ピラミッド内を訪れていて、他に著名人では作詞家の吉本由美さんや古くはハリウッド女優のシャーリー・マクレーンさんなども貸切入場でピラミッドを訪れているようで彼女の場合には大ピラミッド内で一夜を過ごしているそうだ。大ピラミッドの貸切申請は一九九八年にピラミッド内部の修復で閉鎖された後一九九九年に一般の観光客の入場が再開されて以降もしばらくは申請ができない状態にあったので二〇〇〇年の春分の日は通常の観光客の入る時間帯に多くの瞑想者が大ピラミッド内を訪れていて、二〇〇二年の春分の日も同様でこの日はハリーポッターの映画に出てきそうな秘教的な雰囲気を漂わせたイギリス人グループの一団が観光客が混在する中で王の間の石棺とアンク(生命の鍵)を使った再生復活の儀式を行っていて、観光客の中には飛び入りでこのグループに交じって石棺に横たわっている日本人もいた。生命の鍵とも呼ばれるアンクは古代エジプトの時代には周波数の調整器としても使われていたそうだ。大ピラミッドの内部空間が王の墓ではなく神聖な儀式神殿として建造されたものであるといった解釈をしている吉村作治さんのような考古学者達や、大スフィンクスの建造年代が現在知られている古代エジプト時代よりも遥か以前に建造されたものであるといった説を唱えているジョン・アンソニー・ウェスト氏のようなエジプト学研究者達だけでなく、一般の観光客の入場時間帯を避け貸切のプライベート入場で大ピラミッド内を訪れるような瞑想者たちの多くはこのピラミッドの王の間の石棺が墓ではなく霊的なレベルでの二度生まれや再生復活のシンボルであるといった共通の理解を持っていて、この石棺は王の間の中で最もエネルギーの集中する場所に置かれているとも言われ、石棺内で自身の前世の記憶を思い出すといった神秘体験を経験をしている人もいるそうだ。
貸切でのプライベート入場を含め私自身が幾度となく大ピラミッドを訪れ瞑想経験を重ねてきた中で強く感じている印象では、クフ王の大ピラミッドには宇宙の永遠性につながることの出来る中心の場所といった言葉で表現できるようなポイントが二か所あり、一つは現在ではもう夜間でさえも登ることが不可能になってしまっている大ピラミッド頂上の中心であり、もう一つが王の間の石棺の置かれた場所(註:1)。以前に大ピラミッド内でトランス状態のケビン・ライアーソン氏を通じて古代エジプトの賢者アトゥン・レイのスピリットが語った情報では王の間のエネルギーの中心点は現在石棺が置かれている場所のすぐ北側の地点であり、またこの石棺内の南側の淵のすぐ内側に水晶を置くと大ピラミッドの頂上に水晶のキャップストーンが置かれた状態で得られるのと全く同じエネルギーを生み出すことができるとも語っていた。 
西暦二〇〇〇年前後にエジプトを訪れる際にはなぜか日本を発つ前にギザの記録の間(記録のホール)についての情報が私の連れ合いの女性からもたらされることが多かった。彼女のリーディング(通常の意識を保ったままのリーディングでエドガー・ケイシーやポール・ソロモンのようなトランス状態でアカシックレコードにアクセスして行われるリーディングではない)によれば「アトランティスの記録の間を訪れる者が最初に立つのがギザの大スフィンクスの前足の間であり、そこでの最初のプロセスが完了すると地下に降りていく入口が開きスフィンクスの地下から三大ピラミッドに通じる地下通路を通ってクフ王の大ピラミッド内を訪れる。その後王の間で定められた儀式を行った後、地下の間を訪れこの部屋の壁のどこかにある隠し扉からさらに地下に続く階段を降りていき記録の間につながる水平通路のある階層にアクセスするようになっているらしい。他に二〇〇二年春のエジプトからの帰国後には、メールを通じて知り合いその後一度だけ会った一般女性の方が記録の間の部屋の中の様子や、また記録の間に続く通路がたくさんの枝分かれした水平通路の一つで他の全部はダミー部屋に通じる通路であるといったことなどを透視してくれたこともあった。また同じ時期には、ケイシー・リーディングの中でアトランティスの時代に記録の間の封印をした人物として語られているヘプト・サフトの霊体が数日間私の肉体にウォークイン状態になるといった神秘体験も経験していてその当時はまだ私自身がケイシー・リーディングの中に登場するギザの記録の間の封印を解く三人のうちの一人なのではといった考えを抱いてしまうことが多かった。ケイシー・リーディングの中で語られている三人のアトランティス人の名はアトラン、ヘプト・サフト、エルカで彼ら三人の転生者が記録の間の封印を解くことになっているそうだ。しかしながら今ここで語っているアトランティスの記録の間は部屋の開封自体が地球人類の集合意識のシフトと直結している最も象徴的な部屋の一つを指しているのであって、ギザのピラミッド・エリアから発見されるアトランティス時代の記録や遺物はもちろんここだけではないと思う。また少なくともクフ王の大ピラミッド(グレート・ピラミッド)についてはそれがすでに発見済みのアトランティス時代の遺構であると解釈することも可能なのではないかと思う。一九八〇年代に日本国内で行われたポール・ソロモンのリーディングにはピラミッド・エリアの地下にあるオゾン層の穴を塞ぎまた大気を正常に戻すためにスモッグを集めてリサイクルさせる装置や石を浮遊させる技術などについても述べられていて、ケイシー・リーディングでも記録の間の他にアトランティス時代に使われていた楽器などが収められている部屋などについての情報も語られている。また私自身は以前のギザのピラミッド・エリアでの滞在中、瞑想中にギザ台地の地下に居るアトランティス人の末裔と思われる人物とサードアイ(第三の眼)を通じてテレパシーでつながってしまったことがあり、その時はサードアイを通じて遠隔透視や意識投射をするかのようにして私自身の意識がピラミッド・エリアの地下にある図書館のような部屋の一つを訪れ、その人物の案内でこの部屋の中にある書物のようなものをテーブル上で開いて見せられるといった経験をしたこともある。ピラミッドの地下に関しては私が初めてエジプトを訪れた時のツアーメンバーの女性も大ピラミッド内での瞑想中に同様の経験をしていて彼女の場合も遠隔透視や意識投射のようなかたちでピラミッドの地下を訪れ地下の誰かに案内されて大きな水晶の床でできた部屋などを訪れているそうだ。彼女はエジプトでの滞在中にそのことをアメリカ人占星家のハーバラ・ハンド・クロウさんに質問していたのだが、それに対しバーバラさんは「ピラミッドの地下にある水晶の床でできた部屋は私自身も知っていますが、他にも多くの人がすでにその存在を知っています。」と答えていた。またツアーメンバーのその彼女は水晶の床でできた部屋を訪れた後大ピラミッドのキャップストーンが保管されている地下室やさらにずっと地下にある巨大な円盤型の宇宙船が保管されている空間なども透視していてそこでは白い服を着た様々な人種の人たちが宇宙船の周りで働いていたらしい。 
秋分の日のギザは春分の日のように多くの瞑想者を見かけることがないけれども、この日は古代ピラミッド暦での一年の始まりの日であると書かれた本を読んだことがあり、私の場合秋分に合わせてギザのピラミッドを訪れることのほうが多い。大スフィンクスは元々大ピラミッドのようなプライベート入場の申請はできなかったけれども私が初めて特別入場の申請をした二〇〇三年一月時点までにはプライベートでの特別入場(通常のチケットでは高台の上からスフィンスを眺められるけれども両足の間などスフィンクスの目の前まで訪れることはできない)が可能になっていて、ごく最近には観光客激減対策として特別な申請を必要とせず別料金のチケットで特別入場が可能になるといった情報もでていたけれどもこれはすぐに廃止されたか、または実行されなかった様子。 
一般にはほとんど知られていないが大スフィンクスの前足周辺はギザのピラミッド・エリアの中でも特別なエネルギー・スポットの一つで、私の連れ合いは以前ここでの瞑想中に夢の碑版の方からエメラルドグリーンの光のエネルギーが注がれてくるビジョンを見たこともあるそうだ。私自身がスフィンクスの両足の間に立った経験で一番印象に残っているのは一九九八年の秋分の日の夜明けのこと。一九九〇年代に一般のツーリストが大スフィンクスの両足の間を訪れるためには日没後の夜間にピラミッドエリア内に忍び込みスフィンクスの見張りにチップを渡して訪れる以外の方法はなく(二〇一七年現在夜間に訪れる方法は不可能になっています)、この時期はスフィンクス側のエリアの入口のツーリストポリスとスフィンクスの見張りの二人が私の顔見知りだったのでほとんど支障なく夜明け前の早朝に大スフィンクスを訪れることができた。そして太陽が地平線から昇り始め朝日が大スフィンクスの正面を照らし始めるのと同時に両足の間、夢の碑版の前に立ち、ちょっとした儀式を行った。現代アートの世界の用語で言えば観客を伴わないパフォーマンスといったところ。それは二個の水晶ピラミッドを左右の掌のそれぞれに持ちピラミッドをプリズム代わりにしてできた二つの虹のスペクトル光線を碑版に写った私自身の影の胸の中心で交差させるといったものだった。ただそれだけのことだったけれどもこの二つの虹のスペクトル光線が私の影の胸の中心で一つに交わった瞬間、私自身の胸の中心から何とも言えない至福感が周囲に拡がっていく感触があったのだ。この儀式自体は当時の私自身のたんなる思い付きに端を発したものであるけれど、後々になって古代のエジプトでも実際にこのような儀式が行われていたのではと思うようになり、二年後の西暦二〇〇〇年の春分の日の夜明けには、参道の正面から日が昇るメンカウラー王のピラミッド東側にある葬祭殿でも同様の儀式を行っている。
エドガー・ケイシーのリーディングに登場する分類番号三七八-一六の質問者はアトランティス人ヘプト・サフトの転生者としても紹介されていて、この人物は一九六〇年五月七日に亡くなっているそうだ。その彼との対話形式で行われたリーディングでは記録のホールについて以下のように述べられている。

問:「封じられた部屋に何が収められているのか詳しく述べてください。」
答:「霊魂がその地に形をとり受肉を始めた時代の初まりから、受肉を通じての人間の発達、また最初の破壊とその地に起きた変動の記録、人々の生活と他国での様々な活動、アトランティス破滅に際してすべての国々が招集された会議の記録、また誰に、何に、どこにこの記録が開かれるのかを語る記録であり、沈んだアトランティスからの写しである。変動に伴ってアトランティスはまた浮上するに違いない。
位置については、太陽が水平線から上昇し、その陰(または光)の線がスフィンクスの両手の間に落ちるところに横たわっている。スフィンクスは後に番人、守護者として据えられたもので、この人間経験の天体に変動が活発化してくる時が満ちるまでは、右手から入れる連絡室からここに入ることはできないであろう。そのように、スフィンクスとナイル川の間にこれは眠っている。」(三七八-一六 一九三三年一〇月) (註:2)

(註:1)現在石棺の置かれている場所から数十センチ東側を大ピラミッドの南北に貫く中心線が走っているため、元々はこの中心線と石棺の中心が重なるように置かれていたのではという説もあるそうです。

(註:2)エドガー・ケイシーの大アトランティス大陸―アトランティス沈没期の再来(大陸書房刊)参照

エジプト,ギザの大スフィンクス(グレート・スフィンクス) 撮影1996年1月
エジプト,ギザの大スフィンクス(グレート・スフィンクス) 撮影1996年1月
公開日 2017年3月20日 月曜日 - 2018年11月3日 土曜日[更新]

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