アルナーチャラのムルガン寺院とマハー・アヴァター・ババジ

2018年11月11日

最近どうしてもインド料理を食べたいという衝動のような感覚が沸き起こってしまい、ちょうど入ったインド料理レストランで座った席の正面の壁にシヴァ神の肖像画が飾られていた。そのシヴァ神の描き方が以前にアルナーチャラ山の聖地ティルヴァンナーマライのラマナ・アシュラムの前にある土産物屋で買ったシヴァ神の絵葉書の絵とよく似ていたので、なぜかそのときから南インドを思い出すことが多くなってしまっている。アルナーチャラで買った絵葉書はその後、二〇〇六年四月のエジプト滞在中に知り合ったアメリカ人エンジニアのビル・ブラウンさんと彼の仲間によってギザ台地に埋められることになったようなのだが、どうしてその絵葉書をギザ台地に埋める必要があったのかは教えられず、私にとってはいまだに謎になっている。そしてごく最近に彼とメールのやり取りがあったので、他の話題と共にあの時彼に渡したシヴァ神の絵葉書についても尋ねたけれど、それについての返事は今回も得られないままだった。
二〇〇六年のその時期のエジプト滞在中にはビル・ブラウンの仲間に富豪の奥さんでギザの高級ホテル、メナハウスには一か月単位で滞在したこともあるというイギリス婦人やその当時エミレイツ航空の搭乗員の職についていたオーストラリア人青年がいて、彼は職業チャネラーではなかったが、通常のチャネラー以上とも言っていいようなチャネリング能力を持った青年で、その時の彼のチャネリング情報にグレート・チェンバーと呼ばれる反重力装置などが収められているという地下の秘密の部屋についても語られていて、その部屋の位置が「第一ピラミッドと第二ピラミッドから引いた線がクロスした地点にある」と語られていたのだが、その翌日ビル・ブラウンと共にその場所を訪れた際、他にいっしょだったスペイン人女性画家がその場所を思い付きのような口調で「シヴァ・ポイント!」と名付けてしまったのだった。そして実際に訪れたその場所シヴァ・ポイントでは、この日ギザ台地でビル・ブラウンが拾った馬の蹄のU字型の金属片を地中に埋めるというちょっとした祈りの儀式のようなことも行われ、その後私の持っていたシヴァ神の絵葉書をビル・ブラウンらがほしがったので、私の推測ではシヴァ神の絵葉書もその場所シヴァ・ポイントに埋められたのだろうと感じているのだ。
そういえば最近アメリカ人チャネラーのダリル・アンカさんが日本のテレビ(やりすぎSP)に登場して語っていた言葉に「自分に何かの存在が入り込んで語っているわけではありません」といったようなことを語っていたが、私自身の印象でも彼のバシャールのチャネリングの場合には、エンティティーがダリルさんの肉体に直接憑依するような形でのチャネリングというよりも、彼の肉体、または霊体を遠隔操作の受信機のようにしてメッセージや光のエネルギーを送り込んできているような印象だったのだが、この時期のエジプトで知り合ったエミレイツ航空に勤務していたオーストラリア人青年の場合にはそれとは違い、チャネリング中の彼の声だけでなく、体の動きも変わってしまい背骨もねじ曲がったりしていて、別の惑星での全く違った肉体を持つ宇宙存在の霊体が直接彼の肉体に入り込んでしまっているかのような状態だったのだ。ということで一言でトランスチャネリングと言っても様々な形があるということなのだろうと思うし、コンシャスチャネリングと呼ばれるような通常の意識を保ったままでのチャネリングの場合であっても、たんにテレパシーでメッセージを受信するだけの場合以外に私も以前に参加して経験しているリサ・ロイヤルさんのチャネリングのように、チャネリングするエンティティーのエネルギーが媒体のチャネラーに入り込む、または重なるという場合もあるのだろうと思う。一九九三年の大ピラミッド王の間で行われたリサさんのチャネリングでは、メンバーの仲間が瞑想に入る前にエンティティーの集合意識ジャーメインが「みなさんが瞑想に入っている間、いったんリサの肉体から離れますが、我々のエネルギーはそのままこの王の間に留まり続けます」といったコメントを残している。因みにテレビで放送されたごく最近のダリルさんのチャネリングに関して、映像で見た範囲内での個人的な印象では、最近の彼の多くのチャネリングと同様ダリルさんがバシャールのエネルギーにうまくつながっているようには見えなかった。しかしながらそれでも彼がバシャールとうまくつながっていないと思われる他の多くのチャネリング映像とは違い、なぜかこのテレビ映像からはバシャールのエネルギーが感じられるような印象もあったのだが、もしかしたらこの日は何らかの理由でバシャールのエネルギーがテレビインタビューの現場、ダリルさんの近くにきていたのかもしれないというのが私の印象だった。
私自身ギザ台地の地下にあるとされるアトランティスの記録の間に強い関心を持って以来、それに連動するかのようにして南インドのアルナーチャラへの関心も強まっていて、それはアルナーチャラが世界の霊的ハートと言われていることと、私がビジョンでも見ているギザの記録の間の入り口の扉が人類のハート(ハート・チャクラというよりは霊体の核にあたるもの)とつながっているということと何らかのつながりがあるように感じられているからでもある。
でもそれだけが理由でアルナーチャラとギザのピラミッドばかりを訪れるようになってしまったわけではなく、どんなに魅力的な地であっても同じ場所ばかり何度も訪れていればそれなりに飽きてきたり、まだ一度も訪れたことのない地への憧れのような気持ちは自然に沸き起こってくるのだが、いつもインドに向かう航空機の中での瞑想中に起こるのは、南インドのアルナーチャラの白い霊光のような光のエネルギーばかりが幻影のように現れ続けてしまい、結果的に南インドの空港とアルナーチャラの地ティルヴァンナーマライだけの往復の旅ばかりになってしまうのだった。生涯のほとんどの時間をアルナーチャラで過ごした聖者ラマナ・マハルシはきっと私自身も感じているようなアルナーチャラ山の霊光を日常的に感じとっていたのではないかと思う。
ヒマラヤのような高地では地上の人々の集合的な想念の煙幕のような曇ったエネルギーからもある程度離れることができて深い瞑想状態に入っていくことがとても楽になるけれども、地上一万メートルとも聞く高度にある飛行機の機内は、それ以上とも言えるような深い瞑想状態に入りやすい環境にあって、私の場合機内での時間のほとんどを瞑想で過ごすことになってしまうことが多い。そういったこともあって以前インドに向かう飛行機の機内での瞑想中にはババジ大師(ババジ・ナガラジ)の意識に容易につながることができたのだと思うが、その時期の二か月ほどのアルナーチャラ滞在中には結局三回ババジのエネルギー体、ライトボディと接触することがあったようで、その三回ともがアルナーチャレーシュワラ寺院内にあるムルガン寺院だった。しかしながらこの三回のうち特に最初の一回は(この寺院の本尊の前で私を待っているのがババジに違いない)という私自身の思考や期待の感情が大きく働き過ぎてしまって、ババジのエネルギー体をうまく感知することができなかったのだ。その後二度目にババジのエネルギー体を感じた際には、この日はアルナーチャレーシュワラ寺院の正門を入ってすぐの左側に位置しているムルガン寺院を訪れるつもりはなかったのに、門の入り口からのちょっとした物売りとのやり取りからそのままムルガン寺院の入り口までしりとりゲームのようにして導かれていく形になってしまったのだった。
ババジ大師はムルガン神の化身であるといった情報もあるそうだが、女優の宮崎ますみさんが初めて南インドの巡礼に出かける前に彼女に会った際、ますみさんはムルガン神をとても敬愛していて、その当時の彼女はムルガン神の描かれた絵葉書をお守りのように持ち歩いていた。そして彼女が最初にアルナーチャレーシュワラ寺院を訪れた際に真っ先に訪れたのもこのムルガン寺院だったようで、彼女もまた私と同様の経験をしていたとは思わないが私自身この場所で三度も特別なことが起こっているので、ますみさん自身が意識的に気づかない状態であっても何らかの霊的に重要性の高い出来事があった可能性はあると思う。
そして私の場合どうしてババジの意識がアルナーチャレーシュワラ寺院の中で私に接触しにきてくれたのかというと、この時期の私のインド旅が二か月近い長めの日数と、旅の最初の成田空港に向かう際のリムジンバスの中で偶発的ながらサードアイを通じたテレパシーによるババジからのコンタクトが起こってしまっていたこともあり、一定の日数をアルナーチャラで過ごした後はババジの生誕地パランギペッタイやムルガン神の聖地としても知られババジの師ボーガナタル(ボーガル)がソルバ・サマーディに至った地とされるパラニ山(パラーニ山)、ババジがアガスティアから呼吸法を伝授されたとされるクットララムの滝、また場合によっては若き日のババジがボーガナタルに教えを受けていたというスリランカのカタラガマまで足をのばしてみようかと強く迷っていたのだった。しかしながらこの時期の私は霊的にエネルギーレベルでの大きな変容を経験するとても重要性のある時期でもあったようで、そのためあちこちに移動したりせず、霊体の光の活性化には他の聖地とは別格とも言えてしまうような大きな恩恵のあるアルナーチャラの地に静かに留まっているようにと私に伝えてくれていたのだろうと思う。実際、エネルギー体としての自身の霊体の光がある程度活性化されている人なら物理的にも実感できることなのだが、ヴォルテックスと呼ばれるような聖地のエネルギーが自身の霊体に十分に浸透してくるまでには最低でも一週間から十日程度の物理的な時間が必要だし、さらに聖地のエネルギーと完全に共振し始めるには三週間前後の時間は必要になる。また聖地での滞在中にエネルギーレベルでの大きなシフトが起こった直後は脱皮したばかりのカニの甲羅のようにエネルギー的にとてもデリケートな状態になるので、光体の定着とも呼ばれるようなシフト後の霊体の光が安定化するまでの安静のための充分な日数も必要になってくると思う。ヒマラヤ山脈は南から移動してきた大陸がぶつかって隆起してできたものだそうだが、南の大地は太古からの土地がそのまま残っていることから、特にタミルナードゥのような南インドにある聖地は古代レムリアの聖なる光のエネルギーともダイレクトにつながることのできる聖域の中の聖域とも呼ぶことのできる光の大地なのだろうと思う。
ババジのエネルギー体、ライトボディとの接触が三度起こったアルナーチャレーシュワラ寺院のムルガン寺院は、その次の前回のインド旅行の際にも立ち寄っているが、その時はここでババジの意識が待っていることはなかったし、以前からこの寺院自体に何か特別な気配やエネルギーを感じたりしていたわけでもない。しかしながらこの場所をババジのライトボディが訪れた際の光の波動がまだ残っているからなのか、または同じ場所に何度かババジの意識が訪れていることで彼の意識につながる通路のようなものができているからなのか、その理由は定かではないが、このムルガン寺院の中の本尊の手前の空間を通じてババジの意識につながることができるのを私的経験ながらこのとき確認できているので、マハー・アヴァターとして知られるババジ・ナガラジに興味のある方なら、ティルヴァンナーマライのアルナーチャレーシュワラ寺院を訪れた際には一度立ち寄ってみてもいいかもしれない。

インド料理レストランで見かけたシヴァ神の肖像 撮影2018.10.23
インド料理レストランで見かけたシヴァ神の肖像 撮影2018.10.23
公開日 2018年11月11日 日曜日

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