初めてのエジプト旅行,ピラミッド貸切とポール・ソロモンとの出会い

2017年12月2日

二十五年前の今日一九九二年十二月二日は私が初めて大ピラミッドの王の間を訪れた日。そしてこの日は通常の観光客の訪れる時間帯が過ぎた後私の参加していた日本人ツアーグループだけでの貸し切り入場でもあった。またこの日の日中にはチャネリング・コンファレンスの予定とは別に同じ時期にギザのメナハウス・ホテルに滞在していたポール・ソロモンからの申し出で彼のレクチャーを受けられることにもなった。
この時期のダリル・アンカさんによるバシャールのチャネリングではエジプトのカイロ周辺についてその時期の地球上で最もエネルギーの集中しているエネルギー・ヴォルテックスのひとつであると語っていたけれども、三大ピラミッドのあるギザのピラミッド・エリアは特に波動が高いと感じられるエリアで、その中でもクフ王の大ピラミッド周辺がエネルギー的な中心に位置しているのではないかと思う。そしてクフ王の大ピラミッドはトートの書(トスの書)とも呼ばれるエメラルド・タブレットにも記されているすべての生類の源になっている生命エネルギーで満たされたアメンティーのホールへの入り口であるといった情報もある。また大ピラミッドの王の間はその空間の間取りに神聖幾何学が取り入れられているとも言われ、床や天井を含めすべての壁が水晶を多く含んでいる花崗岩の巨石でできていることもあってピラミッドの中でも特にパワフルで且つ神聖なエネルギーが感じられる空間で、現在の私の知り得る限りでは瞑想空間としても世界中でベストワンであると感じている空間でもある。しかしながら大ピラミッドには生命エネルギーを増幅させるような作用とは別に、そこを訪れる人間の魂の状態を鏡のように映し出しまたそれを際立たせてしまう作用もあるそうで、そういった理由もあってか大ピラミッドの王の間を神聖な空間として私自身が自覚し始めたのは何度かエジプトを訪れた後のことだった。自身の内面に至福を抱えている人がこのピラミッド内部を訪れるとそれが増幅されより多くの至福を感じることになるそうで、また逆に自身の内面が十分にクリアされていない抑圧されたネガティブな感情などを抱えている人が大ピラミッド内で一夜を過ごしたりすると魔物のような存在を幻影で見たりといった悪夢のような経験をすることがあるといった話はこの時期の滞在中のポール・ソロモンによっても語られていて、そのため昔は霊的に高く啓発された一部の人達のみに大ピラミッド内部を訪れる資格が与えられていたそうだ。ドーリル博士の著書には自分の外部に感じられるネガティブなエネルギーの多くが実際にはその人自身から発せられているものであるので、その違いをきちんと見極める必要があるといったことが語られているものもある。
私自身の長い間の経験では大ピラミッド内部の特に大回廊から先が最も神聖な領域になっているように感じられ、以前に王の間で一晩を過ごした際にはその空間が私達の属している銀河系の中心とダイレクトにつながっていることを直感的に感じ取ったこともある。銀河の中心にはブラックホールが存在しているそうだが、たぶんこのブラックホールと王の間の空間になんらかの深いつながりがあるのだろうと思う。この時期のダリル・アンカさんによるバシャールのチャネリング情報によればピラミッド内を訪れると時間の影響を受けにくくなるそうで、大回廊については「すべての時間と空間がそこでひとつに交わっているので、変わりたいと望む自分に変容するためのゲートの役割を果たしている」といったことも語られていて、ナポレオンがその後の自身の人生のすべての出来事をヴィジョンで霊視してしまったのもこの大回廊でのことであったという情報もある。他に一九八〇年代のバシャールのチャネリング情報には、そのポイントを通じてすべての次元を見ることができるというシルバー・ポイントについて語られているものがあり、このシルバー・ポイントは人体のサードアイにあるといったことも語られていたような気がする。私自身は瞑想中に万物に浸透しているすべての創造の源にあたっている素粒子のようなものを意味する言葉としてのアートマンを観るといった経験をしたことがあるが、この知覚可能なものとしてのアートマンの顕在化についてもバシャールの語るシルバー・ポイントと深いつながりがあるのではないかと思う。そして私の場合にはこのアートマンの顕在化はラマナ・マハルシの言葉を借りればハート・ケーブ(ハートの空洞)から起こったものであるとも理解しているけれども、顕在化までには至っていないがアートマンの認識というレベルではサードアイ周辺でも起こっている。そしてケビン・ライアーソンを通じてもたらされたチャネリング情報にはすべての創造の根源につながっている恒久的な原子は人体の三か所に位置していると語っているものもあるので、私自身のこれまでの経験による理解ではシルバー・ポイントの位置する人体の部位はサードアイも胸の中心もどちらも正しいのではないかと思う。しかしながら聖典の記述も引き合いに出してラマナ・マハルシの語っている胸の右側については象徴的な意味合いでの理解を別にすれば、物理的な部位としては正しい情報ではないような気がする。
バシャールは大ピラミッドの大回廊について「すべての時間と空間がひとつに交わる地点」という言葉で語っていたけれどもこれはエジプトの大ピラミッドに限らず、大ピラミッドと同じ比率を持ったすべてのピラミッド型構造体内部にも当てはまる言葉なのだろうとも思う。そして私自身の経験で大ピラミッドでそれが特に強く感じられるのがピラミッド頂上の中心と王の間の石棺の置かれた場所。そして王の間の場合この石棺に北向きで仰向けに横たわることでその地点と完全に一致するような感触がある。エドガー・ケイシーのリーディングでは福音書に書かれているイエス・キリストが墓の中で三日三晩を過ごしたという記述が、実際には大ピラミッド王の間の石棺内で三日三晩を過ごすという秘伝伝授についてのものであると語っていて、イエス・キリストが洗礼者ヨハネと共に大ピラミッド内で秘儀参入を受けていたことはドーリル博士によっても語られている。そしてその当時はまだアルマムーンの盗掘坑は存在していないので、古代の秘儀参入者たちは大スフィンクスにある入り口からスフィンクスと三大ピラミッドを結ぶ地下通路を通って大ピラミッド内を訪れていたのだろうと思われる。ドーリル博士の記述によればこの大スフィンクスの入り口は数百年ほど前に閉鎖されているそうだ。一九九二年に初めて王の間を訪れた際にはトランス状態のケビン・ライアーソンの肉体に入ってきた古代エジプトのイクナトン王の時代を生きていたという賢者アトゥン・レイのスピリットの導きで古代エジプトで行われていた方法に則った再生復活の儀式が行われ、参加メンバーの全員がこの石棺に横たわった。この時アトゥン・レイは再生の儀式を通じて王の間の石棺に横たわることでDNAの歪みが取り除かれ、あなた方が初めてこの惑星に転生を始めた頃の純粋なDNAに再調整されるのだといったことも語っていた。そして儀式の際アトゥン・レイは最初に石棺内の南側の端に大きな水晶の結晶を置いた。そして儀式の間メンバー全員でOMのトーニングを続けるように指示してから、順番に北向きで石棺内に仰向けになったメンバーにアンクの形をした木彫を使って特にハート・チャクラの辺りを中心に何かのヒーリングか鍵を開けるような仕草で肉体には直接触れないようにしてそれを翳していった。この再生復活の儀式の間ずっと続けていたトーニングの音と生命の鍵とも呼ばれるアンクとの関わりについてはその後知ったプレアディアンからもたらされたとされるチャネリング情報があるので以下に引用しておきます。
『音は大転換のためのひとつの道具です。周波数の守り手たちは、彼らが音を通じて保持する周波数の調整の仕方を学びます。音はいかなる物質でも貫通することができ、分子を動かし、現実を再編成することができます。古代エジプトにおいては、生命を象徴するシンボルであったアンクは、実際には周波数の調整機でした。……アンクは音叉とおなじで音に方向を与えることができます。アンクは昔はこのように使われていました。それは周波数を守ることに長じていて、周波数によってさまざまなことができた個々人によって使われていたものです……。DNAの束の再編成は、論理を超越した音によって表現されることになります。とくにトーニングやチャンティング(詠唱)によって音を表現することに身をまかせるとき、あなたは歓喜の状態に入ることができます。この歓喜の状態は、あなたが無限の存在であり、光の存在であるということの自覚に基づいています。』(プレアデス+かく語りき&プレアデス+地球を開く鍵:バーバラ・マーシニアック著より)
エドガー・ケイシー以来の霊視者として知られていたポール・ソロモンに初めて会ったのはこの同じ日の日中が初めてで、しかしながら彼はこの一年ほど前に日本のテレビで見かけていて、映像を通じて見た範囲でも彼の表情が光っているような印象があったけれども、その後エジプトで実際にあった彼の全身からは圧倒的とも言えるほどのエネルギーが放射されていて、それはバシャールをチャネリングしている最中のダリル・アンカさんの周囲に生み出されるエネルギーをも圧倒してしまっているような印象だった。そのためレクチャーが終わった後には彼のエネルギーをより近くで受け取りたいと思い、ポール・ソロモンと握手をするような形で両手で彼の手を握りしばらくはその手を放すことができなかった。レクチャーの最中も彼のエネルギーが私の体に浸透し易くなるようにとずっと目を閉じて静かに瞑想に入っていた。
エジプトで彼に会う前に日本のテレビで見たポール・ソロモンに関連して印象に残っているのは、彼が出演した番組の中でライブで行われたリーディング情報の中に「人々をエンライトメントに導く助けになる人物が日本から現れる」といった話があって、「その彼はまだ若くて準備ができていないけれども今は青木先生にマーシャルアーツを習っていて、日本の北のほうから現れるであろう」といったようなことが語られていて、そのことに関連して面白かったのは番組の翌日、大学の博士課程の先輩とそのテレビの話になり彼がいきなり「あの日本から現れる人物は実は僕のことなんだよ、東北には自分の家族も居て・・・」みたいなことを真顔で言い出してしまって、しかしながら私自身もまた音楽と美術を習った二人の先生が共に青木先生だったことがあって、もしや自分のことかもしれないと思ってしまっていたのだ。そしてその先輩の話を聞き、似たもの同士というのかこの惑星の住人は同じような精神構造をもっているんだなあということがこの時理解されたのだが、私が一九九三年頃最後にポール・ソロモンに会ったときの日本国内での講演会で彼はこのことに関連するような話をしていて、それは「もしこの会場にいる人の中ですべての人々をエンライトメントに導くような人が現れるとしたら、それは自分がその人になるというのではなくて、他の誰かが・・・」といったことを語っていて、残念ながら他の誰かがの後の言葉が記憶に残っていないのだが、彼が言いたかったことはたぶん「自分がその人に違いないといった信じ込みを超えていけるような人でなければすべての人々をエンライトメントに導けるような人物にはなれない」といったようなものだったのではないかと思う。そしてそれは「霊的にいくら優秀な人物であっても自分が特別な存在であるといったエゴを超えていけないような者は人々の役に立つことなどできはしないのだ」といったようなことも言いたかったのかもしれないとも思う。続く...このページはまだ未完了につき加筆修正されます

エジプト、ギザのメナハウスにて ポール・ソロモンと筆者 撮影1992.12.2
エジプト、ギザのメナハウスにて ポール・ソロモンと当時の筆者 撮影1992.12.2
公開日 2017年12月2日 土曜日

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